外国人技能実習生を受け入れている企業が、派遣元から「企業評価書」を提出して欲しいと要求されるケースが増えているようです。受け入れる企業が債務超過に陥っている場合、それでも技能実習生を受け入れる体制に問題がないことを述べた評価の提出が求められているのです。その評価書は企業自身が発行できるわけではなく、中小企業診断士または公認会計士しか発行することができません。
今、多くの企業が人手不足に悩んでいますね。長い年月を経て少子高齢化が進み、それに伴って国内の生産人口が減ってきました。その人手不足を補うためにこの技能実習生をあてにしている企業が多いですよね。
そんな企業が人手不足を補うために技能実習生を受け入れているケースが多いように見受けられます。でも、技能実習生はあくまでも実習生です。受け入れている企業は実習を施してその人が技能を身に着けられるようにしなければなりません。ですから、人手不足を補うために受け入れるというのはとんだ筋違いです。
しかし、そうは言っても実習は実際の仕事に従事しながら技能を身に着けていくものですから、その過程で労働力の補完効果もあることには違いありません。それがある日突然「企業評価書」を提出しなければ受け入れはできないと言われても困りますね。
背景にあるのが「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成28年法律第89号)」です。この法律は2016(平成28)年に制定され、翌2020(平成29)年には技能実習制度運用要領が公表されました。これには技能実習制度の運用に必要な事項が定められています。
要領は、「直近の事業年度で債務超過がある場合、中小企業診断士、公認会計士等の企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格を有する第三者が改善の見通しについて評価を行った書類の提出も必要。」と定めています。仮に債務超過に陥ってもそれが向こう数年のうちに解消される見込みであり、実習生を受け入れて実習を施す体制に問題がなければ引き続き技能実習生を受け入れることが出来るというわけです。